3月1日|『水木しげる漫画大全集』を読む日々 vol.032

 整形外科に通っているけれど、僕が整形外科で行っていることと、美容整形で行われていることは、同じ〈整形〉でもだいぶ違うことだな、と思った。

 おもしろくなって、そういう同じ言葉で意味が少し変わるものを考えてみた。

 「ポスト」というのは、郵便を出す箱と郵便を受け取る箱のこと両方を指す。入り口と出口、スタートとゴールが同じだというのはおもしろい。ちなみに広辞苑では「②郵便箱。また、郵便受け。」とまとめられている(第七版)。

 キョウカイというのには、同音異字が多くある。教会、協会、境界etc.

 「キョウカイに行ってくる」

 さて、どこに行ったのでしょうか。

 こんなことを考えているうちに、リハビリの時間はあっという間に終わる。


 昔、東京23区の境界に興味を持ったことがあった。別々の区の住居表示が一枚の写真に収まるスポットを探し、たしか三箇所ほど見つけたが、そのうちあまり出歩かなくなってしまい、区界探検はそこで終わった。こういう(しょうもない)ことをもっとやっておきたかったという思いがあるが、もうやることはないだろう。だいたい23区が遠くなってしまった。

 このとき、地図を眺めていて知ったのが、山手線の中に完全に収まる区は存在しないということ。文京区は惜しいのだが、駒込駅と巣鴨駅の間、六義園の北西に位置する場所がちょっとはみ出しているようだ。逆に中央区は神田駅と東京駅の間の新常盤橋のあたりでちょっとだけ山手線の中に入るエリアがある。

 境目というのはおもしろくて、わが家の近くにも暴れ川の名残で川を挟んで行政区が飛び飛びになっているエリアがある。

 こんなことを地図で調べているうちに、夜はあっという間に更けていく。