5月16日|『水木しげる漫画大全集』を読む日々 vol.050

 睡眠が不足してくると、首が痛くなる。肩が痛くなる。目が痛くなる。熱っぽくなる。頭が痛くなる。手の指にうまく力が入らなくなる。ただでさえ午前中はうまく体を動かせないのに、夜ふかしが続くとほとんど使い物にならなくなる。

 ジロ・デ・イタリアが始まり一週間が経ち、最初の休息日が18日なので、連日連夜、深夜1時まで中継を見ている。普段は一週間で1分もテレビを見ないことさえある僕が、この一週間は毎日4時間はテレビ画面を眺めているのだから、まさに生活は一変といった趣がある。

 サイクルロードレースは、勝負どころではない時間が多いスポーツだ。正直なところ、見ていなくても大勢に影響はない時間帯も多い。効率よく動ける人は、ちらちら画面を見ながら、あるいは勝負どころまではテレビを消して、他の作業をするかもしれない。文章を書いたり、本を読んだり、日記をつけたり、あるいは別の映像を見たり音楽を聴いたりもできるかもしれない。

 僕はというと、4時間レースをつけていたら、4時間テレビ画面を見てしまう。できるのは洗濯物を畳んだり食器を洗ったりするぐらいで、4時間かけてその日の日記をつけられないこともある。この生活が続けば本を読む時間も減る。

 野球を見ようと思うと、ここに時間のカブリなしで3時間が加わる。こうなると生活はスポーツ中継を見るため営まれる趣さえある。午前は力をセーブして、午後に入ってようやくエンジンをかけ始め、夜になるとようやく元気になる。そしてレースが終わったら布団に入り、また眠たい朝が訪れる。そうやって三週間の日々が続く。


 今日は午後7時からの中継で、ここまで書くのに4時間かかった。

 夜にサイクルロードレースをじっくり見ていると、何かを食べたくなる。手元に大好物の餅入り最中なんかがあったら、ついつい時間を気にせず食べてしまう。おそらく今月末には、僕の体はいくぶん丸くなっているだろう。